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東大名誉教授の石田晴久氏が死去
サイバー大学IT総合学部長で東京大学名誉教授の石田晴久氏が9日午前7時、心筋梗塞のため東京都内の病院で死去した。72歳だった。(マイコミジャーナル 2009/03/10)
私が石田さんを知ったのはカーニハン&リッチーのプログラム言語Cを手にしてからだ。この本は石田さんが翻訳している。
プログラミング言語C ANSI規格準拠 (単行本)
B.W. カーニハン (著), D.M. リッチー (著), 石田 晴久 (翻訳)
C言語が世の中に紹介された時にはこの本が教科書だった。C言語をやろうとしていた人は皆持っていた本だ。逆に言えば当時はC言語の解説書はこの本ぐらいしかなかった。なにせ著者はC言語を開発した本人だ。今は本屋に行くとC言語の本は溢れているけど。
この本の内容自身はC言語初学習者向けで、C言語の基礎的なことが書かれているのだけど、独学でC言語を習得しようと思った人が初めて読むとすぐには理解できない本だ。
私も挑戦したがこの本ではC言語を習得できなかった。この本を読むためにはC言語を学ぶ前の前提の知識が必要で、それが無いと読み進めることが出来ない。
でも、C言語を理解した上で再度読むと参考になることが一杯書かれていてこの本のおかげでプログラミングの問題が解決した人も多いのじゃないだろうか。
また石田さんは今日の日本のインターネットの創始者の一人でもありますね。慶応の村井純さんが東工大に移って砂原秀樹さんのいる慶応と村井さんのいる東工大をネット回線(電話回線のモデム接続)で繋いだ。それは1984年9月の事。
そして10月に石田さんがいる東大にも接続した。これがベースとなって全国の大学の研究室が繋がり一部企業の研究所にも繋がってJUNETと呼ばれるネットワークになる。
JUNETは学術ネットワークだったのだけど、その後"プロバイダー"と呼ばれる業者が出来て一般家庭でもネットワークに接続できるようになった。これが今日では日常生活に欠かせないインターネットになろうとはその当時私は想像できなかったな。
JUNETのfjで活躍されていたmohtaさんとかvoidさんとかは今はどうしているんだろうか?議論をROMしてたけど、朝まで生テレビみたいな雰囲気でおもしろかったな。 "差別用語なんて存在しません。存在するのは言葉を差別的に使う人たちです。" という意見は納得したな。
そういうインターネットの土壌を造る事に力を注がれた石田晴久さんのご冥福をお祈り致します。
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